播州の祭り屋台は、大きく分けて、布団を重ねた屋根の『布団屋台』と、漆塗りの屋根の『神輿屋根型屋台』に分けられます。布団屋台は播磨東部地域に、神輿屋根型は西部地域に多く見られます。また布団屋根の形状から反り屋根型と平屋根型とに分けられます。 佐保の屋台は布団屋台(反り屋根型)です。反り屋根型布団屋台は曽根(高砂)をはじめ、加西、西脇、多可など加古川流域に多数分布しています。筆者も子供の頃から見続けてきた反り屋根型布団屋台なので、屋台といえばどうしてもこの印象が強いです。もちろん他地域の方も同様だと思います。 また当HP上では『屋台』と呼んでおりますが、『タイコ』が通常の呼び方です。地域により呼び方は様々のようで、この呼び名は屋台の中心が太鼓であるとの考え方からのものと言われています。 |
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下組屋台(平成15年撮影) |
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鯱の梵天に龍の幕が飾られています。平成13年に布団、水引幕新調、狭間、金具一式を改修しました。狭間の彫刻は『村上義光錦旗奪還』『楠公父子訣別桜井駅』『鎮西八郎為朝の強弓』『曽我五郎時致大磯行きの場』の四場面です。 |
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鷹の梵天が飾られ、幕は絹常製で『宇治川の先陣争い』が描かれています。狭間の彫刻は三代目・松本義廣の作品で『天の岩屋戸』『布引四段目小桜責』『楠公父子訣別桜井駅』『曽我五郎時致大磯行きの場』の四場面です。平成15年に布団屋根を新調しました。 |
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前後にエビ、左右に鷹の梵天が飾られ、幕は地元絹常製で『須佐之男命八岐の大蛇退治』が描かれています。平成15年には48年ぶりに神社への宮入が復活しました。 |
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前後の梵天に鯱を配し、幕は梶内製で龍の珠取り図が刺繍され2頭の龍が一枚鱗で表現されています。上から見た龍の構図が刺繍された提灯が特徴的です。狭間の彫刻は三代目・黒田正勝と花岡義一の作品で、黒田正勝の作品は『鎮西八郎為朝の強弓』と『巴御前の勇戦』、花岡義一の作品は『天の岩屋戸』と『天神記』となっています。 |
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前後に鷹、左右に鯱の梵天を配し、狭間の彫刻は『川中島の合戦』『鶴岡八幡宮』『楠公父子訣別桜井駅』『村上義光錦旗奪還』の四場面、高欄掛は鯉、鷲、虎、鵺の退治ものとなっています。先代屋台は昭和10年からのもので、平成14年に新調しました。
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※播州祭り見聞記参照
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